今現在、歳をとることがいいことなのか、悪いことなのか分からなくなった。
というのも、50代ぐらいまで絶望の内に生きなければならない気がして。
俺にとって、今まで歳を取るということは善悪が分かるということだった。
子供の頃は悪いことをしても｢まだ、小さいから｣で済んだ。
大きくなればなるほどその言い訳が通用せず、ミスが許されなくなってきた。
ミスが許されないので、俺は完全主義者になる必要が出てきた。
しかし、俺は相変わらずミスばかり。
便所の糞にも劣り、自分自身に反吐が出る。
大人になるということは完全主義者になるということだったのか。
今の俺にとって完全は有得ない。
才能も何もないだろうし、一般にも劣る俺だ。
こんな俺が大人になれるわけが無い。
せめて俺は自分なりの完全でしか大人に見せかけることは出来ない。
しかし、俺はすでに善悪がわかる。
つまり、その完全は嘘の完全だと自分自身気付いてしまう。
自分を偽っての完全でしかなくなる。
俺にはそれが到底出来ないので、結局は俺じゃない俺に任せることにするのだ。
子供は俺と俺じゃない俺とを区別できないが、俺は俺と俺じゃない俺を区別できればいいだけだ。
こういうと、自己統一性なんたらとか言われそうだが、自分に複数の人格がいると気付いていないだけだろう。
友人の前ならいいが、家族の前で下品で悪趣味でクソッタレな会話なぞ交わす人間はまずいない。
それと同じで、俺も完全を諦めた俺の仮面を被って生きていくことにした。
あまりにもクズな俺にはこうするしか頑張っていけないと思う。
俺はこうすると決めたのでこれでいいんじゃないかな、と俺じゃない俺はいうだろう。
完全は気にしないのだから。
