2004年03月21日

権利とかさ

「親の責任は子の責任」と言われて大学に入れません。


「そんなの当然」なんていう人は、日本人を見るたびに「お前は日本が昔どれだけひどい事やったのか分かってんの?」なんて言い出す「日本人なんて大ッ嫌い」な人と変わらないなぁと思う。
そんな鬼畜な日本の姿は確かに過去にあったし、それを知らない日本人なんていない。
開き直って「いや、アレはアジアのために正しかった」なんていう人には当然反論する。
肯定までしなくても、「過去のことは忘れた」なんて日本人には徹底してその時代のことを確認させるべきだ。
それは何故かといえば、その被害を繰り返さないためである。
迫害された国には当然繰り返してはならないし、侵略という行為そのものを否定することが平和である。
そして、それこそが国としての責任の取り方だと思っている。

戦後、東京裁判が行われた。戦犯を裁くためのものである。
しかし裁判とは名ばかりで、今にあるような被告人にある権利は存在せず、勝者から敗者に対する一方的なものであった。
そんな裁判であるから「部下を殴った」ということしかしていないのに死刑という杜撰な判決もあった。
罪を犯したから犯罪者であり、罰を受けるのは当然である。
しかし、犯罪者にも妥当な罰を受ける権利はある。

最近の話で、交通事故で前の車にぶつかったらトランクの中の人が死んだということがあった。
事故を起こした方は過失致死にもなるのだという。
過失致死は刑法にも書いてある犯罪行為(みたい)だ。
医者が間違った治療を施し症状が悪化したときは過失傷害だ。
いくら故意的ではなくても責任は生じる。
とすると、小さな子供がマンションの屋上から消火器を落として人を殺した場合、これは親の過失であり、過失致死になるのだろう。

親の責任に対して子供は責任を負うのだろうか。
大学に行けなかった犯罪者の娘がいる。
この娘は責任を負うのか。
父親が罪を犯した時の娘の年齢を考えれば、こんなガキに何が出来たのかは疑問である。
しかし、できないとも言えない。ということは責任が無かったとも言えないのである。
少なくとも強制的に責任が生じているのが現在のところの事実である。
負っているというよりは、負わされているところが大きい。
父は死刑になるし、あの娘には我々のような普通の人間関係は築けないだろう。
多くの人から嫌われる人間。しかも、直そうにも直せない。
それを考えるだけでも苦痛だ。

俺にはあの娘が今、十分に責任を負っているかどうかは分からない。
しかし、もし十分の苦痛を感じ続けているとしたら、被害者や社会は許すべきだと思っている。
これは同情としてではない。
はっきり言ってこのようなことは尽きない要求であり、加害者やその家族がどんなに苦しんだところで被害者は救われないと思うからだ。
麻原が死刑に処されても心の底から救われる被害者はいないのではないだろうか。
被害者にとっての救いとは許せる状態であり、許すことは前進である。

麻原の娘の大学合格を取り消すという行為によって心の底から救われる被害者がいるとは思えないし、麻原の娘が大学にサリンをばら撒くともあまり考えられない。
もし、勉強に身が入らないという学生がいるとしたら、「黒人がいるレストランでは飯が食えない」というのと同じことだろう。被害者か、単なる差別かの違いはあるが、頭の中で渦巻く邪念が特定の人間によって引き起こされているということでは全く同じことだ。
嫌な人間をそこから排除したところで、消えてなくなるわけではない。
邪念の発生源を完全に消したことにはならない。

子供にも責任があるからといって、その責任の取らせ方をどのようにやってもいいというものではない。

俺は単純に子供に責任があるかないかを言ってるんじゃなくて、その責任の取らせ方が妥当じゃないと非難してるんですよね。
なんか責任のあるなしでトラックバックがきてたんで、そのことでちゃんと書きました。
言葉足らずでもちゃんと後から説明できればいいよね。勘弁して。

投稿者 arikui : 2004年03月21日 04:25 | トラックバック

コメント

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Posted by: ysoe hwskomtep : 2007年05月13日 00:08

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Posted by: buy vicodin : 2007年07月13日 07:30

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Posted by: swingmans : 2007年07月28日 16:53
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