町山智浩アメリカ日記で、村上隆について無視してるのはよくない、ってなことが書いてある。
書いてあるとおりだと思う。
でも最初に戻ってしまうが、非常に微妙だなーと思うのは、村上隆を批判するとき、必ずオタクってのが語られるところがどうなんだろうと思う。
これは、どっかの外人が注目してる日本のオタク文化を芸術とか言い出してるところから来ているんじゃないか。私自身は芸術を一定のカテゴリーにくくるべきじゃないと思っているから、それはそれでいいと思う。
で、村上隆のことはと言うと、オタク的にはオタク文化には他にもっといい人がいるということでムカついていると思うのだ。
村上隆がこのような批判をされるのも村上隆の取っている手法がオタクという点であり、どうしてもオタクは村上隆よりいいものを作る人がいるのに、村上隆ばかりが評価されるのが嫌なのである。
これはオタクの面白い点であり、オタクというものは偏愛であるから、自分が好きなものが村上隆より上だと思ったとき、村上隆がそれより高い評価を受けると頭にきて、それを意識の外に出すのだろう。
確かに村上隆を見て「これがオタクか、素晴らしい」と言うのに私も反感を持つ。
しかし、そのオタクの評価というものはオタクとしての評価に過ぎず、オタクから外れたところからの評価だと言えないんじゃないだろうか。
つまり、村上隆をオタクとして評価する人間には反感を持つが、村上隆をオタクという面からだけ見て芸術じゃないと言うのは疑問なのだ。
さっきも言ったように、オタクにも芸術性はあると思う。
しかし、オタクがオタクに対して芸術を評価する際はオタクの範囲でしか語ることが出来ていない。
それはピカソは芸術じゃないと言っているようなものだ。
モンドリアンを写実的な対象としてみるようなものだ。
私はオタクとか関係なく、芸術として村上隆をきちんと批判できる人の言葉に説得力を感じる。
投稿者 arikui : 2004年03月10日 13:34 | トラックバック何よりも97年にみうらじゅん賞をもらっていることが気になる
Posted by: tug : 2004年03月10日 19:06みうらじゅんもそういった変わったのが好きだから賞あげたんだろうけど、まさかここまでくるとは思ってなかったろうな。
98年は安斎さんですか?>みうらじゅん賞