2005年04月07日

買った本

この前買った本


時計仕掛けのりんご』 ( 手塚 治虫 )

 短編集。所謂、「黒手塚」満載。幼い頃から「火の鳥」が大好きだった俺としては、「黒手塚」作品の方が好き。むしろ、初期作品に見られるような、明るい雰囲気は大部苦手。「来るべき世界」も読み返そうと思うものの、なかなか行動に移せない。


血だるま剣法・おのれらに告ぐ』 ( 平田 弘史 )

 ネットでの評判がいいのでだいぶ興味があったが、読んでみると想像以上に面白かった。ただ、現在になっても未だ字が伏せてあるのは残念。細部まで理解できない。呉智英の解説のお陰で大体把握できるようになっているのが救いか。


今日買ったもの


DEATH NOTE 6 (6)』 ( 大場 つぐみ、小畑 健 )

 最初の方ってかなり笑いが少なかったと思うんだけど、それがかえってよかったんだけどな、個人的には。最近の少年誌はちょっとでも笑いを入れなきゃならないのか、それとも大場つぐみが実は(ry



自分で作る blog ツール』 ( 石川 直人 )

 ishinao氏著。なんか売ってたし、欲しかったので買いましたとさ。


ほら男爵現代の冒険』 ( 星 新一 )

 自分自身は激しく本を読むのが嫌いだ。中でも小説を読むというのは苦痛以外の何物でもない。マゾ的欲求を満たすために買ってみた。星新一って読みやすそうだし。

2005年04月01日

読んだ漫画

諸界志異 3 鬼市 (3)
諸怪志異(三) 鬼市」 諸星大二郎

 諸星大二郎の中ではかなり好きなシリーズ。初めて読んだのは、父親が図書館で借りてきてたものだったと思う。正直、三が出ているとは知らなかった。だって、Amazonだと「諸界」志異になってんだもん。タイトルで検索しても出てこないわけだ。
 本の内容は、一、二ではかわいい少年だった阿鬼が青年になって活躍する話。五行先生に言われて旅に出るんだが、その旅の途中でこの巻は終わる。発行は1999年の12月ごろ。未だに続編が出ていないようだ。果たして続編は出るのか!? そういったところで注目。


美しい人生」 清水おさむ

 表紙を見るだけで分かるが、凄い迫力。あまりの凄さに全部がギャグに思える。つーか、ギャグ漫画なんでしょ、こいつは。巻末にある根本敬の解説を読んでさらに衝撃。清水おさむってかなり年齢高い人なんだそうだ。この歳になってこのエネルギーで漫画を描いているのは凄い、と根本敬は書いている。確かにそう思うな。


はこにわ虫」 近藤聡乃

 一番先に思ったのは、絵が上手いってことか。ページ全体を見ても、なんかのポスターみたいな感じがする。文字も手書きみたいで、やっぱ統一された奇麗なデザインになってんだよな。
 そういった「芸術的」な内容で、一般的に言えば一部「意味不明」だろう。その不可解な感じは、「つめきり物語」の最初の言葉に、

何かの拍子に、何かがヒョイ、と浮かぶ。
こういうことはよくあることで
これも、そんなお話です。

とある。なんか全体的にそんな感じなんじゃねーの、と思った。こういった「雰囲気」の作家が増えたよね、みたいなことを巻末で林静一が、


それは、思想家吉本隆明氏が我が娘、よしもとばななの小説作品を指して、小説のマクドナルド化と評したのと同じ現象なのだ。

といい、そして、

近藤の作品も、関係性の他者として友人や目障りな隣人が登場する。が、山田花子の作品のように、それ以上関係へとは進まない。
いや寧ろ、関係を自ら拒否しているかのようで、そこが近藤の作品への初々しさを与えているのだ。まるで、大きくなることを拒否した少女のようにだ。

と論じている。なんというか、林静一だから、その分重く感じる。
それと、近藤聡乃の漫画は女性ならではの魅力があるだろう。恐らく、男性が同じようなキャラクターで漫画を書いたとき、それはどこかロリコン的な要素が含まれていたりするのではないか。そして、それは恐らくすでに消費されていて、新鮮さはあまり感じられないだろう。男性から見る少女への憧れではなく、女性から見る少女への憧れだろうか。そういったものを感じる。


少女椿

少女椿」 丸尾末広

 丸尾末広というと、昔の、少女向け雑誌の表紙みたいな奇麗な絵を描く人で、内容もその時代の雰囲気を醸していて、まあ江戸川乱歩みたいなエログロナンセンスっつーんですか、そんなの。公式サイトを見れば、その雰囲気はつかめる。好きな人は大好きな、そうでない人にとってはどうでもいい雰囲気。今の若い人はこういうのに惹かれるもんなんだろうか。

デビルマン
デビルマン」 永井豪

 いやはや凄い。永井豪が好きな人って大抵デビルマンあたりで好きになったんじゃないか、と思った。永井豪の作品は、「あばしり一家」を読んだのが最初かな。あの時読んだ雰囲気はあった。あばしり一家ってのは、殺人一家が暴れまわる話だったと思うが、いきなり巨漢女子高生とか出てきて、笑えるギャグ漫画。あの漫画を読んだのは結構前だったんだけど、今思い出すとなかなかいい印象が残っている。でも、最近連載の漫画はあまり好きじゃないんだよな。
 あー、デビルマンだけど、デビルマンに初めて触れたのはOVAでかな。すげーグロかったのと同時に、エロかったのも覚えている。小学生には刺激が強かった。特に、悪魔の儀式とぬかしつつ、裸で踊り狂っているシーンなんかもう見てらんないほどエロかったし、美樹ちゃんの入浴シーンも激しくエロかった。が、デビルマンとデーモンの戦いはすげーグロかった。そのエロさとグロさを兼ね備えていたのがシレーヌだった。OVAで見たのは、確かジンメンまでだったと思う。「第一部完」ぐらいまでか。
 コミックは、その後タイムスリップなんかをして、時代を遡ってデーモンと戦うのだが、それが2巻までの話と比べてあまり面白くない。ちょっとがっくり来る。が、4巻から実際にデーモンと人間が戦う話になる。ここで話の進行と暗さが一気に進む。激しく暗い内容だ。その暗さが次第に深まって、最後の最後でもうどうしようもなくなる。美樹ちゃんは死ぬは、デビルマンは死ぬは。
 メインにはそういう深いテーマがあり、それはそれで心を打たれるが、やはり何よりデビルマンそのものの、「イデオロギーなんて関係ねえぜ、俺は怒った!」みたいな勧善懲悪も心地よい。


 他にも色々買ったけど、読んだらまた書くかな。

2005年02月03日

刑務所の前

刑務所の前 2 (2)

1巻から買おうと思いつつ、近くの書店に無かったので買うのをためらっていたが、どうしても読みたかったので2巻を買った。

これは凄い名作だ。1000円だが、数倍価値ある。つや子ちゃんはやっぱり捕まったのかなあ。

2004年12月08日

大ヒットしそう?

 今日は久々に立読みしたって感じだった。寝不足でぼーっとしてるのに。「ブレーン」なんて表紙で買ってしまいそうだった。あぶねー、金ないのに。ユリイカの栗原裕一郎さんのやつとか読んでた。興味を惹くようなことはなかったんだけど、なんとなく面白いのは、いつも文章を読み慣れてるせいかね。

 ダ・ヴィンチあたりで呉智英がこうの史代を取り上げてた。たしか、「全身全霊のピアニッシモ」とか言ってた気がする。的確だけど、この表現は好きじゃねえ。この前の朝日新聞でも取り上げられてたし、やっぱり大ヒットすんのかな。俺はこの人のことは「夕凪の街 桜の国」ではじめて知ったんだけどさ。この1冊で(しかも100ページ程度の薄い本で)俺はこの人がすげえ人だと思ったね。本当に傑作だとおもう。同じヒロシマの漫画である「はだしのゲン」でハードパンチを喰らった人には特にお勧めしたい。

 帰り際コンビニへ。最近は少年誌を全然読まないなあ。ジャンプを見たらHANTER×HANTERをやってた。絵に関しては特に俺から言うことはない。つーか、久々に読んだんで、何がどうなってんのかわけわかめー。しかも、「次回は作者都合のためお休みさせていただきます」みたいなことをわざわざ書いてるあたり素晴らしい冨樫っぷり。つーか、気付いたらジャンプはこち亀しか読まなくなってるぞ。

 そういえば、とヤンマガも立読み。俺は押切先生の漫画が好きなので「でろでろ」を読もうと思っておったのだった。そしたらでろでろはやってなくて怪奇大家族だったのだ。つーか、テレ東でやるなよなあ。田舎もんは見れないんですよねー。押切先生と清水崇とあと誰かの対談が数ページに及んで載っていたよ。押切先生は既に大物。

 大ヒットといえば真珠子さん国際的に大ヒットですかね。

2004年11月11日

好きな漫画家ランキング

 とか考えると難しいな。今の心境では、

1 つげ義春
2 諸星大二郎
3 手塚治虫
4 荒木飛呂彦
5 大友克洋

 はい、大御所ばかり。大友より荒木だよな。たぶん6位ぐらいに小畑健入るよ。福満しげゆきも好きだけど、アックスとか買ってねえしな。池上遼一も好きだけど、ちゃんと読んだこと無し。そういや、黒田硫黄なんていたっけ。
 というか、漫画家を意識して漫画を買うのはそんなにない。それに、漫画は普通の人よりちょっぴり多く読んでるぐらいだし、そんなに詳しいというわけでもないな。
 あー、あと水木しげるは別格。あのお方は、たとえ漫画を描いてなくても好きだな。安彦も別格。あの人はほとんど芸術家。

 つげ義春は人間一度は読まなきゃな、って感じ。いや、別に読まなくてもいいと思うんだけどさ。お勧めは「無能の人」。つげ義春の漫画は駄目人間がたくさん出てくる。無能の人の主人公もまたそう。彼は本当は無能じゃないのだけれど、どういうわけか"駄目"なんだよね。その「どういうわけか」を考えると深い。
 あと、駄目人間の出てこない「ねじ式」は、つげ作品の中でも最も有名だろう。一言で言えば「不条理な世界」。台詞を挙げただけでもうわかる。「メメクラゲ」とか、「イシャはどこだ!」とか、「テッテ的」とか。読んでて面白いし、恐ろしい。

 諸星大二郎はストーリーに引き込まれる。ストーリーは伝説や歴史といったものが基盤に置かれていて、そこから組み立てているからなかなか説得力がある。(もちろん、知ってる人からすればおかしいと思う点もあるだろうが。) 例えば、「暗黒神話」なんていうのは神話をパズルのように組み合わせていたりするし、「マッドメン」は、日常ではどうでもいいパプアニューギニアという国の伝説だからとても興味がわく。
 そのストーリーにあの奇妙な絵だ。はっきり言って、諸星大二郎の絵はあまり上手くない。嘘か真か、スクリーントーンの使い方を知らなかったという話も聞いたことがある。しかし、その絵がかえって奇妙であり、諸星の漫画の魅力の一つとなっている。最近、ファウストで連載してるらしい漫画(妖怪ハンターシリーズのようだ)を読んだが、絵が上手くなってるということはないようだ。きっと、分かってやってるんだろう。(そう信じる)
 読んだ中でのお勧めは「マッドメン」と「諸怪志異」。「諸怪志異」は中国の歴史とかの話。ほら、中国の昔話って面白いでしょ。西遊記みたいなやつ。まあ、冒険物ではないけれど、妖怪とか出てきて例のごとく奇妙。

 手塚治虫は特に書かなくても、すでに一部では神格化されてるようだし(知らんけど)、まあいいだろう。個人的に好きなのが「火の鳥」、「ブラックジャック」、「MW」、「アドルフに告ぐ」かな。中でも「火の鳥」、「MW」は非常に好き。

 荒木飛呂彦(というかジョジョ)は小学生以来の付き合い。ずーっと読んできてるから、もう彼の漫画が基本。仙台市民はジョジョの第四部を読もう。モデルが仙台だから。キャラクターはもちろん町並みとかも好きだし、第四部は好きだな。第三部はまあ王道。分かりやすい"ジョジョ"だね。第二部と第四部の間というだけあってそうなのかも。
 ジョジョ全部読むのが辛い人は、短編集の「死刑執行中脱獄進行中」がいいと思う。傑作。

 大友克洋は初めて読んだのが「AKIRA」だな。父親が持ってたやつ。といっても、何故か全巻そろってなくて1,2巻が抜けてたから、あまり読まなかった。印象は「すげー細かい」ということ。絵が細かいのなんのって。建物が壊れるところなんてすげーの。瓦礫の一つ一つが書き込まれてる。そういえば、ユリイカで諸星大二郎が「あの細かさは曼荼羅のようで、人の心を惹きつける」のようなことを言ってたな。(ユリイカどっかいった)
 でも、俺が好きな大友克洋はもっと昔の漫画で、「ショート・ピース」や「ハイウェイスター」だったりする。この二つは実はジャンル分けされてて(たぶん)、「ショートピース」の方は学生(若者)を中心に描いていて、「ハイウェイスター」は子供と老人を描いている。大友の漫画の魅力にはこの若者、子供、老人というところがある。若者のリアルな心情を描いたり、子供の無邪気で面白いところ(それに振り回される親達)、しみじみとした老人。これらが含まれているのが、老人と子供(と警察)の戦いである「童夢」や、年老いた子供と若者が出てくる「AKIRA」。
 今年の三島由紀夫賞を取った矢作俊彦との合作、「気分はもう戦争」も名作だ。お勧めは「ハイウェイスター」とこれと「童夢」かな。「BOOGIE WOOGIE WALTZ」とか売ってねえだろ。

 つーか、このランキング、俺が小さい頃読んだことある漫画家ばかり。つげ義春は「紅い花」だし、諸星大二郎は「夢みる機械」だし、手塚治虫は小学校の図書室にあったし、家には「火の鳥」やら「ユフテラの樹」やらあったし。親が子供に与える影響ってのはまことに大きいことよ。

おまけ

嫌いな漫画家

1 冨樫義博

5 浦沢直樹

 1位は特に語らないとして、浦沢はスタートは面白いんだけど、終わり間近で失速するのが得意すぎる。マスターキートンやMONSTERは、開始したころは本当に面白かった。20世紀少年もその兆候が現れてきてるんじゃないかと。あと、YAWARA!のイメージが、、、読んでないけどさ。パイナップルアーミーも、、、。俺の中のイメージ悪くて、PLUTOもあんまり買う気なかった。でも、読んでみるとすげー面白いのな。


それ以前のエントリー

買った本

読んだ漫画

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大ヒットしそう?

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災難続き、横山光輝

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