2004年11月11日

好きな漫画家ランキング

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 とか考えると難しいな。今の心境では、

1 つげ義春
2 諸星大二郎
3 手塚治虫
4 荒木飛呂彦
5 大友克洋

 はい、大御所ばかり。大友より荒木だよな。たぶん6位ぐらいに小畑健入るよ。福満しげゆきも好きだけど、アックスとか買ってねえしな。池上遼一も好きだけど、ちゃんと読んだこと無し。そういや、黒田硫黄なんていたっけ。
 というか、漫画家を意識して漫画を買うのはそんなにない。それに、漫画は普通の人よりちょっぴり多く読んでるぐらいだし、そんなに詳しいというわけでもないな。
 あー、あと水木しげるは別格。あのお方は、たとえ漫画を描いてなくても好きだな。安彦も別格。あの人はほとんど芸術家。

 つげ義春は人間一度は読まなきゃな、って感じ。いや、別に読まなくてもいいと思うんだけどさ。お勧めは「無能の人」。つげ義春の漫画は駄目人間がたくさん出てくる。無能の人の主人公もまたそう。彼は本当は無能じゃないのだけれど、どういうわけか"駄目"なんだよね。その「どういうわけか」を考えると深い。
 あと、駄目人間の出てこない「ねじ式」は、つげ作品の中でも最も有名だろう。一言で言えば「不条理な世界」。台詞を挙げただけでもうわかる。「メメクラゲ」とか、「イシャはどこだ!」とか、「テッテ的」とか。読んでて面白いし、恐ろしい。

 諸星大二郎はストーリーに引き込まれる。ストーリーは伝説や歴史といったものが基盤に置かれていて、そこから組み立てているからなかなか説得力がある。(もちろん、知ってる人からすればおかしいと思う点もあるだろうが。) 例えば、「暗黒神話」なんていうのは神話をパズルのように組み合わせていたりするし、「マッドメン」は、日常ではどうでもいいパプアニューギニアという国の伝説だからとても興味がわく。
 そのストーリーにあの奇妙な絵だ。はっきり言って、諸星大二郎の絵はあまり上手くない。嘘か真か、スクリーントーンの使い方を知らなかったという話も聞いたことがある。しかし、その絵がかえって奇妙であり、諸星の漫画の魅力の一つとなっている。最近、ファウストで連載してるらしい漫画(妖怪ハンターシリーズのようだ)を読んだが、絵が上手くなってるということはないようだ。きっと、分かってやってるんだろう。(そう信じる)
 読んだ中でのお勧めは「マッドメン」と「諸怪志異」。「諸怪志異」は中国の歴史とかの話。ほら、中国の昔話って面白いでしょ。西遊記みたいなやつ。まあ、冒険物ではないけれど、妖怪とか出てきて例のごとく奇妙。

 手塚治虫は特に書かなくても、すでに一部では神格化されてるようだし(知らんけど)、まあいいだろう。個人的に好きなのが「火の鳥」、「ブラックジャック」、「MW」、「アドルフに告ぐ」かな。中でも「火の鳥」、「MW」は非常に好き。

 荒木飛呂彦(というかジョジョ)は小学生以来の付き合い。ずーっと読んできてるから、もう彼の漫画が基本。仙台市民はジョジョの第四部を読もう。モデルが仙台だから。キャラクターはもちろん町並みとかも好きだし、第四部は好きだな。第三部はまあ王道。分かりやすい"ジョジョ"だね。第二部と第四部の間というだけあってそうなのかも。
 ジョジョ全部読むのが辛い人は、短編集の「死刑執行中脱獄進行中」がいいと思う。傑作。

 大友克洋は初めて読んだのが「AKIRA」だな。父親が持ってたやつ。といっても、何故か全巻そろってなくて1,2巻が抜けてたから、あまり読まなかった。印象は「すげー細かい」ということ。絵が細かいのなんのって。建物が壊れるところなんてすげーの。瓦礫の一つ一つが書き込まれてる。そういえば、ユリイカで諸星大二郎が「あの細かさは曼荼羅のようで、人の心を惹きつける」のようなことを言ってたな。(ユリイカどっかいった)
 でも、俺が好きな大友克洋はもっと昔の漫画で、「ショート・ピース」や「ハイウェイスター」だったりする。この二つは実はジャンル分けされてて(たぶん)、「ショートピース」の方は学生(若者)を中心に描いていて、「ハイウェイスター」は子供と老人を描いている。大友の漫画の魅力にはこの若者、子供、老人というところがある。若者のリアルな心情を描いたり、子供の無邪気で面白いところ(それに振り回される親達)、しみじみとした老人。これらが含まれているのが、老人と子供(と警察)の戦いである「童夢」や、年老いた子供と若者が出てくる「AKIRA」。
 今年の三島由紀夫賞を取った矢作俊彦との合作、「気分はもう戦争」も名作だ。お勧めは「ハイウェイスター」とこれと「童夢」かな。「BOOGIE WOOGIE WALTZ」とか売ってねえだろ。

 つーか、このランキング、俺が小さい頃読んだことある漫画家ばかり。つげ義春は「紅い花」だし、諸星大二郎は「夢みる機械」だし、手塚治虫は小学校の図書室にあったし、家には「火の鳥」やら「ユフテラの樹」やらあったし。親が子供に与える影響ってのはまことに大きいことよ。

おまけ

嫌いな漫画家

1 冨樫義博

5 浦沢直樹

 1位は特に語らないとして、浦沢はスタートは面白いんだけど、終わり間近で失速するのが得意すぎる。マスターキートンやMONSTERは、開始したころは本当に面白かった。20世紀少年もその兆候が現れてきてるんじゃないかと。あと、YAWARA!のイメージが、、、読んでないけどさ。パイナップルアーミーも、、、。俺の中のイメージ悪くて、PLUTOもあんまり買う気なかった。でも、読んでみるとすげー面白いのな。

投稿者 arikui : 2004年11月11日 04:18 | トラックバック

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