警察や消防は利益を求めて働くものではない。
警察が金を払わなくては動かないとしたら、金の無い者に対する犯罪は蔓延る。
消防に金を払わなくては動かないとしたら、金の無いものは皆焼死する。
公務員ってのは何もしなくても機能しているものだ。
完全にボランティアだと誰もそんな仕事を引き受けないが、その仕事が確実に必要だからそれを存在させる為に我々は税金を払う。
逆を言えば、税金を払っているのだからそれが確実に仕事をしていないと駄目なのだ。
「数年前に意見の違いが原因でけんかして以来、口をきいていなかった。とっさに行きたくないと思った」
自分が嫌なので仕事をしない。
警察や消防は人命に深く関わる仕事だ。
この司令補の言い分では、個人的なことで人が死んでもいい、と言うことになる。
しかも、今回の場合は出火元がそのトラブルの人物の家とは違っていた。
しかも一人の女性が死亡したという。
司令補が行ったからといってこの女性が助かったかとも言えない。
しかし、無関係の人が今回の事件に関わって亡くなっているということは、責任を感じてしまうだろう。