2005年01月11日

野元氏のコラム、ダシがなんとか

 なんか、日経記者の野元賢一氏の文章が公開されるたびに、「読みづれー」的な批判ばかりが目に付いてムカつく。いや、俺もそう思うんだけど、そういわれると何かムカつく。つーか、読みづらいなら読むんじゃねー。おめーに見せるために野元氏は書いてねーっつーの。ばーか。俺が独占するから! といっても、興味の無いときは俺も読まないんだけどね!

“競馬存続”のダシにされる馬たち

 で、これ。最近の注目ネタからしてアレのことかな、って感じがタイトルからしてするっす。野元氏の文章が読めない馬鹿どもへ、俺が丁寧に解説してやっから。

とにかく、境町は交通の便が悪すぎる。場外発売所もあるのだが、高崎と宇都宮を細々と売るだけ。一時行っていた南関東の発売も「経費倒れ」との理由で中止された。廃止された高崎は、新幹線が停車する交通の要衝から徒歩圏内にあった。立地条件に恵まれた競馬場で、2004年度末には65億円に上ると見られる累積赤字を出したのだ。

 高崎競馬場はここ。境町トレセンはここ。駅前にある高崎競馬場で売れないんだから、境町トレセンじゃもっと駄目、と言っておるのです。

だが、構想を進める「新高崎競馬応援団」は、計画そっちのけで愚かしいパフォーマンスから出発した。「競馬場がなくなると馬が処分される」という虚構を前面に、宣伝に高知競馬の113連敗馬ハルウララの動員を図った。

 そうなんですよね。実際、ハルウララなんて過去の馬引っ張り出したところで話題をかっさらえるとは思えないし、もし逝けたとしてもアンチ安西から「高知へ返せ」みたいな掛け声が上がるだけで、全く新高崎競馬なんかと関係ない話で盛り上がっちゃうもんね。ハルウララごときで高崎競馬が盛り上がる分けないじゃんね。そんなことより、しっかりした計画見せて欲しいですよねー。

この経緯が公表されると、「応援団」は非難の集中砲火を浴び、ハルウララの参加は中止されたが、この動きは思わぬ副産物を呼んだ。予想を裏切って、安西氏と同馬の宗石大調教師の「和解」が成立したのだ。

 なんていっても、もうどうでもいい話になっちゃいましたもんね。

安西氏にとって、「応援団」は救いの神だった。

 ってのも、所詮安西ごとき、普通に考えて新高崎競馬にとっては、いてもいなくてもどうでもいい人物ですしねー。

「何をか言わんや」の展開だが、問題はすぐれて高知側にある。筆者は昨年9月の当コラムで、早急な預託契約解除を主張した。競馬に携わる者としての最低限の矜持(きょうじ)があれば、和解などあり得ないと思った。だが、一時は契約解除に傾いた宗石調教師を組合が止めた経緯もあった。結局、引退興行への未練を捨て切れず、再び部外者の介入を許し、メンツはつぶされたまま。最低の結末である。

 いやはや、ホントあんたら高知側がしっかりやってれば、こんな問題もなかったろうにね。もしや、ハルウララでの対立って安西側にのみ問題があったと思ってる? 野元氏のファンならこの辺常識のことだよね。

ここで断言しておこう。競馬場の廃止と馬の処分は、全く関係がない。それどころか、今世紀の競馬場廃止ドミノは、「食肉にされる気の毒な馬」を大きく減少させている。

 何ぃーーー!?

 今回の経緯を苦々しい思いで見ているのは、競馬ブームの時代から馬の引退後の問題に取り組んでいた人々である。 <中略> では、生産頭数が減った最大の要因は何か? ほかならぬ地方競馬の衰退である。

 引用すると長すぎるので、この辺りについて。
 つまりは、バブル期に大量生産された「商品」が「不幸な馬」となったわけであり、ここいらの不況の煽りをうけて、「商品」の生産が減少し、それに伴い「不幸な馬」も減ったということを言っているのです。まあ、ここでいう「商品」ってのは「経済的生物」としてのサラブレッドのことですね。そして、「不幸な馬」というのが、このコラムの主題である「“競馬存続”のダシにされる馬たち」のことなのです。
 この辺のことは調べてないので分かりませんが、日本経済新聞の記者が言うことです、間違ってないはず!!

こうした過剰生産の構造を改め、「売れない馬はつくらない」方向を徹底すれば、不幸な馬は減り、生産者の経営改善にも役立つ。

 だそうです。おい、安西! お前、売れなそーな馬みんな買えばいいんだよ。

 馬の処分という問題は、競馬がある限りついて回る。世界中の競馬国が直面する難題である。競馬に携わる人は、不断に馬を食肉処理場に送り出している。「廃止で馬が処分される」と主張している人も同じこと。馬の処分の否定は、競馬の否定と等価である。従って筆者も「馬を処分すべきでない」と主張する気はない。良心の呵責(かしゃく)を感じ、口を閉ざす人の立場も理解できる。だが、好況期に何の発言もせず、競馬の廃止が持ち上がると、馬をダシに世間の同情を引こうとするのは最悪だ。「馬も産業動物。牛や豚と同じに考えて何が悪い」と開き直る方が、はるかにマシである。

 いや、ここは本当にそう思う。馬をダシに世間の同情を引こうとするのは最悪だね。そういうならシステムの改善を。それが無理なら現状を受け入れる他ない。産地のことを引き合いに出して一応考えてるあたり、野元氏は立派じゃないか。お前ら、見習え。

 「気の毒な私たちを助けてください」と訴える人がいれば、聞く側はその人の事績を振り返り、ある程度は論理的に主張の当否を判断するだろう。人の感情に訴えようとして、ご都合主義的に馬をダシに使う。競馬という仕事に一片のプライドでも持っているなら、せめてそういう見苦しい行為だけは、一刻も早くやめて欲しい。

 久々に楽しいコラムをありがとう。

投稿者 arikui : 2005年01月11日 12:44 | トラックバック

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